雲の中の散歩のように

Cinema letteratura musica どこまで遠くにゆけるのだろう

2019-12-01から1ヶ月間の記事一覧

『海と大陸』再訪

先日、早稲田大学で「映画で開くイタリア」と題して90分話してきた。最初は漠然とイタリア映画とその背後にある歴史や文化の話をしようと思っていた。リソルジメントとかレジスタンスとか、言葉を学ぶ学生たちが知っておいた方がよい話題を、あれやこれやの…

ルーチョ・ダッラ『Come è profondo il mare』訳してみた

この歌は前から知っていた。一度聞いたら耳にこびりつくベースライン。ダッラの独特でここちよい歌声、軽やかなイタリア語の響き。 けれども、その意味を考えたことがなかった。なんだか海が深いとか歌ってるなと思ってはいたけれど、きっかけがなかったのだ…

パゾリーニ「俗世の詩、1962年6月21日」を訳してみた

のんびりした日曜日、風呂から上がってさあ寝ようというとき、FBの投稿でふと目に飛び込んできたパゾリーニの詩。冒頭の「1日中修道士のように働いて、夜は野良猫のように彷徨って愛をもとめる」という部分にハッとしてしまう。 ここにはパゾリーニその人…

ダンテのソネット "Tanto gentile e tanto onesta pare" 訳してみた

Twitterにこんな記事が流れて来た。 「私はベア(トリーチェ)のために何だったてやった。」「まずは『新生』を書いた。」「それから『神曲』」「しまいには、天国にいれってやったんだ」「それで、彼女は何してくれたって?」「他人に挨拶しただけだ!」 ht…