雲の中の散歩のように

Cinema letteratura musica どこまで遠くにゆけるのだろう

2013-03-01から1ヶ月間の記事一覧

Pensiero stupendo

新しくできたイタリアポップスの専門誌に映画のコラムを書きました。 フェルザン・オズペテクの『明日のパスタはアルデンテ』を取りあげ、そのなかで歌われるパティ・プラーヴォの Pensiero stupendo という曲が映画のなかのシーンと見事にシンクロしている…

ナイト・シャマラン『エアベンダー』

3週連続でのイタリア映画のセミナーがようやく終わった。 さすがに疲れたので息抜きに、ファンタジー映画が見たいという中学の娘と『エアベンダー』を見る。アメリカのTVアニメ『アバター 伝説の少年アン』の映画化で、ナイト・シャマランの作品。 シャマラ…

J.ウィリアムズ『佐渡テンペスト』

映画『SADO テンペスト』予告編 なるほど、佐渡テンペストは希望に向かう映画だったのだ。 リーマンショック以降の経済停滞で、もはや映画を撮ることができなくなったのではないかと鬱々としていたウィリアムズは、佐渡の自然に心を打たれ、その場所で映画を…

サム・ライミ『オズ、はじまりの戦い』

映画『オズ はじまりの戦い』予告編 土曜日、中学生の娘と映画を観に行く。 日本映画で山田洋次の『東京物語』とか、沖田修一の『横道世之介』などが候補にあがっていたのだが(前者のオリジナルは小津の『東京物語』で大好きな蒼井優が出ているし、後者は沖…

イタリア映画への誘い(2)

フェルザン・オズペテクの『向かいの窓』は、具体的にはどんなふうに「すばらしいイタリア映画」なのだろうか。どうして多くのイタリア人をうならせたのだろうか。そのあたりを考えてみよう。 まずは映画の冒頭、こんなシーンから。 暗い通りに人影が現れる…