読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

雲の中の散歩のように

Cinema letteratura musica どこまで遠くにゆけるのだろう

"Wake up" (Arcade Fire) を訳してみた

  新しい年になってデヴィッド・ボウイの訃報が飛び込んできた。ニューアルバム『ブラックスター』が出たことは知っていたけれど、それがこの稀有なポップスターによる遺言だったというのは、彼が亡くなってから明らかになったことだ。

 

そのタイトル曲「ブラックスター」の中にこんな一節がある。

Something happened on the day he died
Spirit rose a metre and stepped aside
Somebody else took his place, and bravely cried
(I’m a blackstar, I’m a blackstar)

彼の死んだ日、何かが起こった。

魂が1メーター浮き上がり傍に退くと

他の誰かがその場所に入り 勇敢にこう叫んだ

「おれはブラックスターだ!」

 

「死んだ」のは、すでに余命を知っていたボウイ自身のことなのだろうけれど、ボウイの魂があった場所に入った他の誰かとは、誰のことなのだろうか?

 

さまざまな解釈が可能なのだろう。けれど、ボウイがこの一説に、死後に自分の後を継いでくれるような「誰か」のことを思っていたと考えることは、それほど突飛なことではないはずだ。だとすれば、ボウイの後を継ぐ若い世代とは誰のことか?

 

これもまたさまざまな可能性があるのだろうけれど、Arcade Fire というカナダのバンドは、ボウイが思い描いた「誰か」のひとつではないだろうか。

 

ボウイの訃報に、ネットで色々な記事を読んでいたぼくは、こんな映像に出会う。ボウイが、 Arcade Fire の曲 Wake up を、彼ら自身と一緒にカバーしているステージだ。 

 

www.youtube.com

 

それにしても、なんという曲だろう。ボウイがどうしてカバーしたくなったのか、ぼくには知る由もない。けれど、その歌詞に目を通したとき、なぜだか少しだけわかるような気がしたのである。

 

どうしてわかるような気がしたのか、うまく説明ができないのだけれど、いかに、その歌詞を訳出しておきたいと思う。

 

それして想いをは馳せたいのは、ボウイが残してくれたもの、その訃報がつないでくれたもの、そして、始まったばかりの新しい年、来るべき何か。

 

ではご笑覧。

 

Somethin' filled up
My heart with nothin',
Someone told me not to cry.
 
何かがおきて
無意味なものが心を満たし
誰かに言われたんだ 泣くなって
 
Now that I'm older,
My heart's colder,
And I can see that it's a lie.
 
もう子どもじゃない
気持ちもずっと冷めている
だからわかる そりゃ嘘だって
 
Children wake up,
Hold your mistake up,
Before they turn the summer into dust.
 
子どもたち 目を覚ますんだ
まちがえて教わったものを掲げて見せろ
連中が夏を塵にしちまったら手遅れだ
 
If the children don't grow up,
Our bodies get bigger but our hearts get torn up.
We're just a million little god's causin' rain storms turnin' every good thing to rust.
I guess we'll just have to adjust.
 
子どもが成長しないなら
この身体だけ大きくなり 心が張り裂けちまう
おれたち それぞれ 何百万もの小さな神
雨や嵐を呼び あらゆる善良なものを錆びつかせちまう
でもさ、うまくやることだってできるはずだろ
 
With my lightnin' bolts a glowin'
I can see where I am goin' to be
When the reaper he reaches and touches my hand.
 
この稲妻が輝きを増せば
自分がどうなるか見えてくる
死に神が来て この手に触れるときにね
 
With my lightnin' bolts a glowin'
I can see where I am goin'
 
この稲妻が輝きを増せば
自分がどこに向かっているか見えてくる
 
With my lightnin' bolts a glowin'
I can see where I am go-goin'
 
この稲妻が輝きを増せば
自分がどこに向かっているか見えてくる
 
You better look down below.
 
でも足元には気をつけなきゃダメだぜ

 

追記:

*訳詞を大幅に訂正。時間をおいて読み直してみると見えてくるものがありますね。だいぶイメージがつかめたように思います。大きく参考になったのは、このサイトです。感謝! 

 

**この曲、映画『ライフ!』(2013)にも使われていたんですね。大好きな映画なんですが、この方のサイトを見るまで気がつきませんでした。こちらも感謝。

 

Blackstar

Blackstar

 

 

Funeral

Funeral

 

  

Blackstar

Blackstar

 

Wake Up

Wake Up

 

 

LIFE! オリジナル・サウンドトラック

LIFE! オリジナル・サウンドトラック